『葬送のフリーレン』、友人に借りたんだけど、これがま〜〜〜〜〜いいマンガでした。面白い。2021年のマンガ大賞を取ったらしい。こんだけ面白ければそらそうよ。2080年くらいまでずっと受賞し続けられるよ。
葬送のフリーレンのあらすじ
魔王を倒して王都に凱旋した勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンの勇者パーティ4人。10年間もの旅路を終え、感慨にふける彼らだが、1000年は軽く生きる長命種のエルフであるフリーレンにとっては、その旅はとても短いものであった。そして50年に一度降るという「半世紀エーラ流星」を見た4人は、次回もそれを見る約束をしてパーティを解散する。
50年後、すっかり年老いたヒンメルと再会したフリーレンは、ハイターやアイゼンとも連れ立って再び流星群を観賞する。その後にヒンメルは亡くなるも、彼の葬儀でフリーレンは自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしなかったことに気付いて涙する。その悲しみに困惑した彼女は、人間を”知る”旅に出るのだった。-Wikipedia
あらすじはWikipediaのコピペで済ましちゃお。「10年かかって魔王を倒した勇者一行の凱旋から物語がはじまる」と言うと「なろう小説?」と返されることが多いですが、パーティも追放されないし誰かに復讐するわけでもないです。
葬送のフリーレンのおすすめのポイント
早口オタク話法になっちゃうと思うのですが、それくらい好きなので話します。
フリーレンの時間・他人の捉え方の変化がいい
『葬送のフリーレン』PV
主人公のフリーレンは、超寿命が長いエルフなので時間の感覚が人間とズレてるんですよ。勇者ヒンメル(人間)・僧侶ハイター(人間)・戦士アイゼン(ドワーフ 人間よりはちょっと寿命長いけどエルフほどじゃない)と半世紀に1回しか流れない流星群を見ても、「じゃあまた50年後にもう一回みんなで流星群見よっか」とか言っちゃうし「みんなと旅した10年とかわたしにとっては一瞬だし……人生の100分の1だし……」みたいなことも言っちゃう。
ヒンメルが亡くなった時も、最初は涙ひとつ流さなかったので「悲しい顔ひとつしないなんて薄情」と陰口を叩かれてしまったりする。それを受けて、ヒンメルとの旅の記憶を反芻して、そんでですよ!!!!!!!!!!!!!!
…だって私、この人の事何も知らないし…
たった10年一緒に旅しただけだし……
…人間の寿命は短いってわかっていたのに……なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…
フリーレンがね!!!!!!!!!!!!!!涙をね!!!!!!!!!!!!流すんですよ!!!!!!!!!!!!
この経験から、フリーレンは魔法を集めながら「もっと人間を知る」ための旅に出る……みたいな話なんですけど、恐ろしいのがここまでで1話ってことなんですよね。満足度高すぎる。吉野家か? 普通の漫画だったらここまでで9巻出ててもおかしくない。
なにはともあれ、まず1話を読んでください。そしたらわかります。読んで。これはアフィリエイトリンクでもなんでもなく、本当にあなたに読んでほしいのでリンクを載せています。↓
ここから葬送のフリーレンを読んで おねがいします
ヒンメルがすごいいいやつ
そして、もう何より良いのが勇者ヒンメルのフリーレンに対する気遣いなんです……
ヒンメルはめちゃめちゃナルシストながらもすっっっっっっっっっっごい人間が良くできてて、自分たちが亡くなった後、フリーレンが孤独にならないように色々根回ししたりしてるんですね。
「ヒンメルってよく像作ってもらっているよね。」
「皆に覚えていて欲しいと思ってね。僕たちは君と違って長く生きるわけじゃないから。後世にしっかりと僕のイケメン振りを残しておかないと……」
「そろそろ宿に戻ろっか」
「でも一番の理由は、君が未来で一人ぼっちにならないようにするためかな。」
「何それ?」
「おとぎ話じゃない。僕たちは確かに実在したんだ」
個人的に食らったのがこのシーン。実際、フリーレンたちが魔王を倒してから80年くらい経っているので、彼女が伝説の勇者一行のひとりだと気付かない人も多い。
知人がどんどん亡くなっていけば、他人に興味のない彼女を知る人は一人も居なくなってしまう……そんな事態を見越したヒンメルは、タイムカプセルのように銅像をばんばん建てることでフリーレンと世界の縁を残そうとしてるわけです。めちゃめちゃ偉い。勇者の所業。
実際、フリーレンは銅像を見る事で旅の思い出を振り返ったりするし。そういう意味では彼女がやっているのは死者の葬い、葬送の旅といってもいいのかもしれないですね。ちなみに。「葬送のフリーレン」は彼女が魔族をいっっぱい殺したから付いた異名です。
僕はね、終わった後にくだらなかったって笑い飛ばせるような楽しい旅がしたいんだ。
辛く苦しかったはずの魔王討伐の旅の思い出を語る時、ヒンメルも、フリーレンも、ハイターも、アイゼンも、みんな「楽しかった」「最高だった」と口にする。
それも全部ヒンメルが考えていたことで、だからこそ思い出を辿るようにしてフリーレンの旅ができてるんだろうなあと思うともうしんどい。良いやつすぎる。
『ダンジョン飯』でも、エルフであるマルシルが同じような悩みを……つまりは種族間における寿命の差についての悩みを打ち明けていましたが、ライオスがヒンメルだったらいったいどうなっていたんだろう。その場合はレッドドラゴンに妹が食べられるようなことはないか……
弟子・旅の一行がかわいい
あんまりネタバレしてもあれなので詳しくは書かないのですが、弟子・旅の一行のキャラが立っていて、全員好きです。これももう、読んでください。あとコメディパートのセリフまわしとか、1コマで会話のボケ-ツッコミが一巡する感じとか、吹き出し外の擬音とかセリフで人物の魅力がガンガン伝わるのも最高。説明がめんどくせえや!!! とにかく読んでください!!! お願いします!!!
葬送のフリーレンを読んでください
とにかく、『葬送のフリーレン』はサンデーうぇぶりで1・2・3話と最新話が読めるのですぐに読んでください。とりあえず1話だけでも……
単行本は4巻まで出ています。友人から借りて、読んで、返して、全巻買いました。言ってくれたら全巻貸すので声かけてください。そして、読んで、ぼくに漫画を返し、そして全巻買ってください。Amazonリンクはアソシエイト(アフィリエイト)リンクなので注意。とにかく上のリンクからサンデーうぇぶりに遷移して、1話・2話を読んでください。お願いします。
Thumbnail:サンデーうぇぶり
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