【瀬】 の解説
1.川などの流れが浅く歩いて渡れる所。浅瀬。「—を渡る」⇔淵 (ふち) 。
2.川の流れの急な所。また、海水の流れ。潮流。「—を下る」「潮—」(goo辞書)
「年の瀬」と言うけれど、なぜ「瀬」なのかしらと不意に思い至った。
1の意なら、12月と1月は1年の年月の中で水深——年深? 月深?——が最も浅いことになる。そして2月、3月、4月と時間の海を潜ってゆき、6月の半ばに最奥部に到達して、12月にかけて徐々に浮上してくるのであろう。6月の半ば、1年の最深期に自分は何をしていたかとメモを見返したが、会社で次期に向けての予算ばかり作っていたようだ。マリアナ海溝には関数まみれのスプレッドシートとかが沈んでんのかもね。
2の意なら、逆に12月と1月の時間の勢いが最も激しく、6月は緩やかな時間の流れということになる。きっと12月と1月にはまるまるでっぷりとした石ころばかり落ちていて、6月の石はさぞ角張っていることであろう。6月のスワンボート、12月のアスレチックカヌー。
みたいなことばかり考えていたら2023年が終わってしまいそうです。遊んでくれたみなさまに心からの感謝を。ありがとうございました。
1年を振り返ろうと思ったのですが、お風呂を沸かしてしまったのでまた今度。すぐに話せる今年よかったものリストをざっと書いておきます。
個人的2023年ベスト音楽
リンクはSongWhipです。
- 1.PAS TASTA – GOOD POP
- 2.Peterparker69 – deadpool
- 3.cero – e o
- 4.CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN- traditon
- 5.スピッツ – ひみつスタジオ
- 6.カネコアヤノ – タオルケットは穏やかな
- 7.Yaeji – With a Hammer
- 8.Noname – Sundial
- 9.Newjeans – Get Up
特に1.PAS TASTA – GOOD POPと2.Peterparker69 – deadpoolはたくさん聴いた。Y ohtrixpointneverの”planet1995″を去年どこかで耳にしてからずっと楽しみにしていたアルバム。ただし一回も何も見ずに「Y ohtrixpointnever」とタイプできたことはない。「ohtrix」あたりが毎回怪しい。
あとは友人たちにCHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINを推している。チョコパチョコキンキンと読むらしいです。「何をコンセプトにしてるか分からんけど絶対面白いし美味しいじゃん」みたいな外装の店で出てきた謎の麺料理が異常に美味い、みたいな趣がある音楽。そしてメンバーが細野晴臣の孫らしい。宜なるかな。
でも今年一番聴いたのはユリゲラーの謎アルバムでした。
個人的2023年ベスト本
リンクはAmazon。アソシエイトリンクなので注意。ベストと銘打ってはいるが今年発刊とかは関係なしに複数選びます。「そんなことが許されるのか」と思うかもしれまん。が、ぼくが法なので……。
- 『コーポ・ア・コーポ』(岩浪れんじ): Comic Medu
- 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(アンディ・ウィアー)
- 『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』(川上弘美)
- 『夜を着こなせたなら』(山階基)
- 『鬼と踊る』(三田 三郎)
- 『新しい住みか』(大崎清夏)
- 『みんなのフィードバック大全』(三村真宗)
正直あまり熱心に本を読んだ1年ではなかった。移動の合間やらお風呂やら軟骨を執拗に煮ている間やら、そういう時間で本を読み進めていたので。しっかり時間を取れなかったのは反省。
しかし凄まじかったのは『コーポ・ア・コーポ』の第1部最終回。人生で一番衝撃を受けたマンガかもしれない。実写も早く観に行きたい。
空に色がついてるなぁ——
その下で人間が動いてる
よし
あとは『プロジェクト・ヘイル・メアリー』をようやく読みました。翻訳に引っかかるところはあれど、面白すぎてページをめくる手が止まらなかった。残りページ数を確認して「やばい、あとこれだけで終わっちゃう」と悲嘆に暮れてしまうほど。「今日はもう1日分のヘイル・メアリー・ポイント(ヘイル・メアリーを読むことで得ることができる快感)を取得したので今日はやめておこう」とデバイスを置いた数分後に目を血走らせながら文章を追っていました。
『夜を着こなせたなら』はずっと楽しみにして、こちらも日に繰っていいページ数を厳格に定めて少しずつ読み進めていった。特に好きだったのは以下の歌。
曇り日は光とぼしい長回し生きるほかには賭けごとをせず
『みんなのフィードバック大全』は「月に1回はビジネス本を読む」という制約と誓約に従って読んだもの。会社の人がみんなこれ読んだら楽だろうなと感じたりした。これ以外のビジネス書は正直ハズレが多かったな今年……
個人的2023年ベスト映画
今年見た映画ではダントツで『aftersun/アフターサン』が良かった。
『aftersun/アフターサン』、時間差で効いてしまい、映画館ではなく駅のホームと電車の中で泣いてしまった 絶対失恋帰りだと思われただろうな……
— 渡良瀬ニュータウン (@cqhack) June 7, 2023
昨日のおれ、帰路でaftersunのこと考えすぎて駐輪場にチャリ置きわすれて歩いて帰ってきたっぽい!遅刻したら「だってえ!ラストシーンがあ!」って言い訳します
— 渡良瀬ニュータウン (@cqhack) June 7, 2023
自信を持って今年一番好きだった映画であることを宣言できるのだけれど、じゃあ何がそんなに良いのかと聞かれたらこれが全然分からない。強いて言うのであれば余白があるのがいいのかもしれない。嘘です。ちょっとお洒落な書き方をしていまいました。もう「余白がある=語る余地が設けられている」とかではなく、勝手に、aftersunの映画に描かれていないことを妄想してはちゃめちゃに泣いています。おれは、ずっと、脳内で、aftersunの二次創作をしています。「※オリキャラ注意」みたいな表記もちゃんとしてる。脳内で。タグ付けもしてる。おれの脳内のpixivで……
あと他に良かった映画は以下。今年邦画がめちゃくちゃよくて嬉しかった。
今年観て良かった映画、ダントツで『aftersun/アフターサン』で、次点に『ケイコ、目を澄ませて』『リバー、流れないでよ』『Pearl パール』が来てたんだけど、突如としてダントツと次点の間に『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』がランクイン ミシェル・ロドリゲスが強いので……
— 渡良瀬ニュータウン (@cqhack) December 15, 2023
来年もたくさん聴いたり読んだり観たりするぞ。みなさんも引き続きいろいろ教えてください。
コメント