2021年6月に読んだり見たりしたよかったものたちを15分程度でだらだらまとめる。雨が多いと起きられず、布団の上でだらだら本を読んでしまうので、読書が異常に捗った。10冊以上読めたのは久しぶりかもしれない。後はだらだらしないだけです。
▼以下は2021年4月・5月のよかったものたち。

本
- 人を動かす
- 波止場日記
- 戦争広告代理店
- AX アックス
人を動かす
人を批判したり、非難したり、文句を言ったりしてはいけない
素直な、真心からの賛辞を送る
まずは心からの賛辞を送ることから始める
正しい性の知識を持つ
読んだ 約400ページかけて「人に怒るな」「優しくしろ」と説き続けられ、最後の4ページに「セックスって大事だよね」と書かれていた / 「人を動かす文庫版(デール・カーネギー/山口博)」 https://t.co/emWUBdkGm9
— 渡良瀬ニュータウン (@cqhack) June 26, 2021
名著に対してなんつうひどい感想だ。こんなこと書いてるけど面白く読んでました。やっぱり、怒りで人がポジティブな方向に変わるなんて、そうないですよね。
波止場日記
沖仲仕の著者が船の荷下ろしの仕事をしながら色々考えて綴る日記本。はっとするアフォリズムが各所に載っているので、気を抜かずに読んだ。例えばこんな風に。
ほとんど、あるいはまったくなんの報酬もなしに人間を働かせたい場合は、人々をファナティズムにかりたてねばならない。熱情は技術の、そしてまた資本の代わりとなる。
まったくなにも——善いことも悪いことも——起こらないのは、非常に運がよいのである。
午後一時。あるムードを、あるいはたぶん感情一般を、忘れてしまうのはきわめて容易である。目で見、耳で聞き、鼻でかいだ行為やものをは思い出せても、幸福、絶望、得意、失意などの感情は、それを言葉にはめこまないかぎり、思い出せない。
一方、恋人であるリリーや息子のリトル・エリックと過ごす日々の描写もとてもすてき。
リリーは相変らずで、具合の悪いことは何も起りそうもない。私たちのすることはすべて適切であり、言うことすべてに意味があり、見るものすべてが忘れがたい。
それから、こんな記述も。
午後七時半。メカニックス図書館に数時間いた。戻ってみると、部屋が楽しそうに見えたので、「ハロー」と四方の壁に声をかけた。
ハローって言われた壁も嬉しかっただろうな。よかったね。
戦争広告代理店
ボスニア紛争で国際社会から悪者にされたセルビア。実はそんな世論はボスニア・ヘルツェゴビナ共和国と契約しているアメリカのPR会社がもたらしたもので……みたいな本。かなり昔の本だけど、ま〜〜〜〜〜〜〜面白く、一気に読み終えた。
特に面白かったのが「民族浄化」(ethnic cleansing)という単語に関するエピソード。そもそもこの語はセルビアで使われていたらしい。このことばを
英訳するにあたって、”ethnic purifying”か”ethnic cleansing”かするか、という議論があり、結局後者になったらしい。”purifying”だと宗教的なイメージと結びつきやすいし、より日常的に使われる”cleansing”の方が、より行為の残虐性が浮き上がるような印象がある。
このことばに目をつけたPR会社は、繰り返しボスニア・ヘルツェゴビナの外相(あまりできた人間ではない)に「民族浄化」の語を使わせて、世論を一気に「セルビアは悪」に傾けたとのこと。怖い。
周到だなと思ったのは、ユダヤ社会から反発を恐れて「ホロコースト」の語を使わなかったこと。この言葉を公式には使わず、けれどホロコーストを想起させるようなことばとして「民族浄化」をフューチャーしたのだという。すごいね、PRって。
AX アックス
伊坂幸太郎の本、『首折り男のための協奏曲』以降読めていなかったので、埋め合わせるように読んでいる。何読んでも面白いってすごい。
映画・演劇
- あのこは貴族
- いつだって窓際であたしたち
あのこは貴族
下北沢トリウッドで鑑賞。入場する際に「『街の上で』で古川琴音が萩原みのりに詰め寄ってたところだ……!」と少しテンションが上がる。
やっぱり対岸の歩道で自転車に二人乗りしている女性たちに手を振る門脇麦が印象に残っている。「隔て」のギミック。あとは「階層」、つまり高低差も印象的。それから「移動」も気になった。タクシーと自転車。後は「造られた東京」の内部/外部も。二人乗りの女性たち(対岸の女性たち、ミキと里英)から見れば、「憧れの東京」=外部として華子は見えるけど、その逆もね、という話とか。
いつだって窓際であたしたち

出典:ロロ
友人に教えてもらってYouTubeで観る。7月末まではシリーズのVol.1と2が無料公開中らしい。すこぶる良かった。演劇はほとんど見てこなかったんだけど、ぜひ観に行きたい。
シューマイが崎陽軒の弁当の食べ順について語るところが本当に、本当によかった。友人も良いと言ってた。たぶんあなたも良いと言うでしょう。
Thumbnail:ロロ




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