2024/5/7

仕事。久しぶりにタスクが溢れ、田畑を荒らし家々を流し破壊の限りが尽くされたのだが、神託を受けて方舟を建設し、つがいのタスクを集めていたのでおれだけは助かった。
ただ側から見たら助かっていないように見えたのか、新卒の方が駆け寄ってきて帰省のお土産を貢いでくれた。ういろうなのだが、これが面白いくらいの立方体で、少し笑ってしまった。「トリオンキューブみたいなういろうくれるじゃんおれ諏訪先輩好きなんだよね」と言おうとしたが、これはワーハラ(ワールドトリガーハラスメント)にあたるのでグッと堪えた。

2024/5/6

昨晩、家の契約が終わったので祝い酒を飲みに行って、ばっちり二日酔い。隣の席に座っている人が、恋人の爪を見て「えッ!ネイルカワイイ〜🥰」と話しかけてきて、そこからの飲み会のスピード感がすごかった。距離の詰め方が警戒心の弱い小型犬。おれを挟んで左右が盛り上がる。アッパーな人かと思ったらそんなこともなく、重い話などもあったのだが、脳内のストレージに保存場所がなかった……容量がなかったというよりは、「え? この話ってどのフォルダに保存すればいいの?」って類の置き場所のなさ……ので、話した内容はとんと思い出せない。

2024/5/5

内見に行く。住む家を決めた。こんなこと思うのは良くないのだが、案内してくれた不動産屋さんの人が星野源のさまざまな要素を薄く集めた印象の人だった。その人をじっと見つめていると、遠くに星野源が見えるような気がする。イデアとしての星野源からもたらされた要素が人間のフォーマットに散らされている。モノマネ芸人だったら星里予シ原(ほしさとよしはら)くらいの芸名になっていただろうななどと失礼なことを考えながら契約。

2024/5/2~4

お休み期間中だがこまごました雑務に追われて大したことができなかったので、散歩をしたりして気を紛らわす。

わくわくこうさくもやってないんじゃあせっかくの休暇もはじまらねえよな~。

2024/5/1


電車で癇癪を起こしたが、出社したら弊社の人間はたいてい働いていたので落ち着きを取り戻す。ほんとうはみんな休みたいだろうに、自分だけ癇癪を起こしているようでは話にならない。「切り替えていくぞ!」と箍を締めなおして着手した一発目の作業を一から十まですべてミスり時間を溶かし、あとは月初処理やら社内のミーティングやら社外の対応やらをしていたら一日が終わっていた。
間違って締めた箍を緩める必要があるので、雨の中だがお酒屋さんに。一人で飲んでいると隣のお姉さんが電話しはじめる。どうやら通話先の人相手に店までの道案内をしているらしい。
「高円寺駅の北口を背中にするじゃん? 正面を見てね? 見た? わたしはその先に居る」
『バガボンド』の伊藤一刀斎みてえな道案内するじゃんこの人と思いながらも、話しかけるのは憚られたので粛々と箍を緩めていたら、「これなんて言えば分かりますかね?」と向こうから声がかかる。おどおどしながら「高円寺の北口出たら斜め左側に純情商店街の入り口あるんで~」と答えると、お姉さんがそれを電話越しに伝える。最終、「そう! その通り! その通りの向こうにわたしは居るから! よろしくゥ!」で電話が終わる。

「タクシー捕まんないんだって~」
「そうなんすねえ。雨だからすかねえ」
「そうかも。今から来るのね、わたしの妹なんだよね」
「姉妹で。仲いいんすね」
「仲いいのかなあ。ごめんね、一人で飲んでるのに隣に気合入った沖縄のヤンキー姉妹来て」

“気合入った沖縄のヤンキー姉妹”というワードが妙にツボにはまって大笑いしてしまう。どつきまわされたらどうしようと思っていたら、気合の入った沖縄のヤンキー妹の方がいらっしゃって、お話に混ぜてもらう。またいつかどこかの酒場で会えたらいい。

2024/4/30

メモに「仕事終わらん」としか書いていない。何が終わっていないのかはもう定かではないが、仕事を終わらせようとしている時点で三流である。二流は仕事は終えようとしても終わらず、いつの間にか終わっているものと考える。一流は……仕事を……だめだ、あんまり思いつかないです。一流は仕事をビニールプールで遊ぶ子どものようなものだと考えてるんじゃないですか? 比喩の裏にある意味は一つも思い浮かびませんが、みなさんで勝手に解釈してください。

2024/4/29

細胞のひとつひとつがまだじんわりとアルコールに浸かっている。何もせんぞと決めてYouTubeを見まくる。小松海佑の漫談、『遺品』がすごかった。

場面の転換や終わり方がすごく映画的というか、漫談だからこその情緒というか、想像させることの強さというか、思考をまとめてから書けという話なのだが、なんかもうすごいです。

寝たり起きたりしながらNetflix版の『三体』を見切る。ん〜〜〜〜〜〜〜いいところも悪いところもあるけど、シーズン2は見ます。キービジュアルは最高。


引用:Netflix

2024/4/28

恋人の実家に同棲する旨を伝える挨拶へ。何を着ていいかも分からない。部屋で3回ほど回る。普段は見向きもしなかったことが急に気になってくる。洗濯機の裏の汚れ、コンセント配置の最適化、クローゼットの整理……どれもこれも考えねばならない大きなことを前にして逃げ出すための格好の言い訳である。こういう発作が出てくるとよくないので、家を出るまでは粛々と雀魂をやってみた。死ぬほど勝つ。「こんなとこで運使うてどうすんねんな」とスマホを投げる。

手土産を買いに行く。改めて、手土産力の無さを痛感した。何がいいか全ッ然分からん。色々考えたが、とらやの羊羹と日本酒と治一郎のバームクーヘンを購入。「なんだいこの手土産は! つまらん男を連れてきたねえ!」と恋人が罵られないか心配になったが、その場合は食卓に寝転がり持ってきた羊羹をむしゃむしゃ喰いながら『三体』の魅力を滔々と語り続けることで、”つまらん男”から”激ヤバの人”に認識を改めさせようと決意した。幸いにもそのようなことはなく大変喜んでいただきました。

恋人のご家族に暖かく迎え入れていただき、たいへん楽しい時間を過ごした。が、「ハイボール飲むんだよね?」と出していただいたのが酒が濃い方(9%)のロング缶だったので、「ア〜〜〜〜〜やば〜〜〜〜〜い酔わせて本性を見極めんとしてる〜〜〜!!!」と被害妄想に入ったことだけは白状しておく。ありがたくいただき、正気を保った。久しぶりに9%の方のハイボールを飲んだ。ほとんど鈍器である。

ひとり、電車で帰る。9%の酒で胃がぬくくなっている。急に、知っている人が知らない人のように、知らない人が知っている人のように感じる。あ、これ酔ってんだなと思って寝ないように窓の外に目を移す。車窓の向こうの送電線が暮らしの灯りにぼんやり照らされ、逆さに生えた山の稜線を形作っているように見えた。羊羹と日本酒とバームクーヘンぶんだけ体が軽い。

2024/4/27

おとといくらいに、自分の古のツイート(Twitter時代なので)に似たポスト(X時代なので)で全然知らない人がバズっていた。正直どうでもよかったのだが、有志の方が「このツイートはこの人がオリジナルです!」と言ってくれたので、なんかごめんねえ……という気持ちとともにリポストする。

これを見た友人ズ(愉快犯)が、歪んだ正義感とドライブさせて猛烈に怒ってくれた。厳密には笑いながら怒っているふりをしていた。「損害賠償を要求しよう」「他人のアイデアを我が者顔で呟く輩にロクなやつは居ない、流刑にすべき」「パクツイをした数だけ腕に刺青を入れませんか?」など、さまざまな意見が出たのち、「ていうかそろそろみんなでご飯行こうよ」で着地した。ぜって〜行こね。

明日、同棲にあたって恋人の両親に挨拶にしにいくので、気が気じゃないです。今まで何回か交際相手のご家族に会ったことはあるけれど、この年齢になっての「挨拶」はさまざまな含意を孕んでいる。いざとなったらめちゃくちゃ腕立て伏せとかした体力をアピールするしかないなと思い、ちょっと筋トレする。親指と人差し指で三角形を作ってやる腕立てのことを「おにぎり」と呼んでいるのですが、この日記を読んでくれている人に同志は居ますか? めちゃくちゃキツいのでおすすめです。

2024/4/26

tofubeatsの新譜、『nobody』が出る。のだが、ベストなコンディションで聴きたいのであえてまだ聴かない。
髪を切りに行く。接客がちょうどよく、タブレットで雑誌が読めるお店があるのだが、予約がなかなか取れない。今日はたまたま取れた。なんでも、オーナーが引退したのだが、店を買い取って一人で切り盛りしているのだそう。大変だあ。
髪を切られている最中、店の外を何かぬおっとしたものが走っていくのが見えた。店員さんが「猫ですね、ずいぶん長生きなんですよ」と答えてくれる。
「長生き」
「はい、僕がこの店来た時からよく見ます。一回も撫でさせてもらったことないけど」
「へえ。いつか撫でさせてもらえるといいですね」
「そうですね。店も買い取ったことですし」
「これから頑張らなきゃですもんね」
「ね。頑張るんだから一回くらい撫でさせてくれてもいいですよね」
会計後、猫からしたらその都合は知らんよなあと自転車を漕いで帰る。頭が軽い。猫、撫でさせてもらえるといいですね。

2024/4/25

『三体Ⅱ 黒暗森林』を読み終える。面白すぎる。レイ・ディアスがいっとう好きなキャラクターだった。なんとなくガルシア=マルケスみを感じて特に好き。

「これは、モトローラの携帯を改造したただの単純な送信機だ。心拍もモニターしてない。電源は切ってある。おみやげにどうぞ」

「ああ、わが人民よ!」

終わり方もよかった。地政学的なアプローチなんですね。Netflix版の視聴を開始するか迷っている。1~3の要素がごちゃ混ぜになっているらしいし、イギリスの話になっているらしい。全然想像つかないな。

2024/4/24

「飲んでない」「『三体』が面白い」以外のメモを誤って消してしまい、何があったかさっぱり思い出せない。お酒を飲まず『三体』を読み耽った日だったのであろう。

2024/4/23

朝、通勤電車の中でうなげろりんを聴いて、通勤電車で聴くもんじゃねえなと再認識した。「あっあっあっあっ」「喘ぐな」のところで声が出そうになって咳でごまかした。

業務はつづがなく、引き続き面談ばかりを行う。業務中に腹の立つことが起きてんぎぎィとなるが、んぎぎィ!と声に出すだけで耐えた。耐えてない。いや耐えたはず。
帰り道、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を探しに高円寺の文禄堂に行くが見つからず。もう一個の本屋も探すことに。その時は名前すら覚えておらずだったが、後で調べたらブックスオオトリという名前だった。ぐるっと店内を回ったが目当ての本は見当たらず。出勤した時に違う店探すかあと諦めた時に、『人間革命』が大量に陳列されている棚を発見。テンションが上がる。おいおい祖父母の家じゃねえんだからさあ! とウキウキしつつ色々調べてみると、この書店を運営しているのは鳳書院という出版社で、創価学会関連の書籍や雑誌を発行しているらしい。ヨッシャ!二度と来ねえ!とウキウキで店を後にする。
創価学会関連に私怨があるだけで、信仰は自由だと思っています。念の為。

2024/4/22

出社。今日から中間面談を大量に行う必要がある。経験値が低いのであろうが、面談やら1on1やらは体力を使う。以前友人に相談したら「恋愛シミュレーションゲームをやるといいよ」と言われたのだが、それでプレイしたのがドキドキ文芸部!だったので驚くほど参考にならなかったし、死ぬほど怖かった。
夜は会社のデカ飲み会が入っていたのだが、断酒の誓いを胸にノンアルで過ごした。1on1やらミーティングやらで体力が持っていかれており、コミュニケーションポイントも残っていなかったため飲み会の端で毒虫になってひっくり返っていた。

2024/4/21

この1週間深く眠れなかったので絶対にたくさん寝ると決意。11:30まで布団から出ず、うとうとする。しやわせ……
ブランチを食べ、このまま昼寝もしゃれこんでやるぞと意気込んでいたがコーヒーを飲んだらまるで寝れなくなった。カフェイン強し。
家が終わっていたので、夜まで家事やらなんやらして過ごす。夜ご飯を作ろうと思ったが、お酒を飲まないと決めると途端に億劫になった。食パンを一枚焼いて食べる。さすがに満足できなかったので、家にあった冷凍のポテトを食べる。食パンとポテト。人間はかくして澱粉の奴隷となるのである。
パラノマサイト』をクリアする。ジャンプスケアの要素があり、一部は薄目でプレイしていたのだが、面白かった。やっぱり津詰警部と襟尾くんのペアが好き。最後の謎解きは若干詰まったが、シャワーを浴びている時に天啓が降りてきたのでなんとかなった。やっぱりシャワーが最強。

ネタバレ有りインタビューも読んで理解度も深まった。呪詛玉持つなら何がいいかな……現代社会だと片葉の芦が強そう。Facebookとか殺人リストじゃん。

2024/4/20

元同僚に現同僚と一緒に居酒屋に呼び出される。リファレンスチェックをお願いしたいので、感謝の気持ちとしてお酒を奢りますという話である。賄賂じゃん。政治家の汚職ってこうやって生まれるんだろうなと思いながらウーロンハイを飲む。
リファレンスチェックを行うのは初めてだったが、めちゃくちゃめんどくさい。スマホでやっていたのだが、1画面だと認証ですら何回かミスった。「めんどくさいことを厭わずやってくれるくらいの関係性を会社で築けていましたかチェック」じゃんと騒いでいたが、恋人曰く実際そういう面もあるらしい。おれもいつでも誰でもリファレンスチェックを気軽に頼めるくらいの立ち回りをするぞと決意。
新宿から帰ろうとしたところで別の友人から連絡があり、調布まで行ってお酒。友人が種々の問題を抱えており、しばらく一緒に酒を辞めようという話になる。21時ごろに家に着き、しばらく得られないであろう、アルコールがもたらす高揚感に浸る。

2024/4/19

6時起床。何かに気が立っているのか、入眠が浅い上に覚醒も早い。眠い目をこすりながら出勤。1日中研修。言うこともない。引越し先の部屋の審査が降りたので、しばらくはばたばたするであろう。
スカートの『君はきっとずっと知らない』がめちゃくちゃいい。澤部さんが店長のファミレス絶対行きたい。レジでベビーカーの子ども見てちょっと微笑んでそう。

君はきっとずっと知らない 私だけが忘れないことを

2024/4/17

悪夢。オフィスで仕事をしていたら緊急地震速報。とんでもなくでかい地震が起き、ビルが倒壊する。天井が崩れて頭上からコンクリートの雨が降ったところで、一度目が覚める。まだ外は薄暗かった。再入眠を試みると、また地震の夢。起きたら5時58分で、外はだいぶ明るい。あと30分寝ようかと思ったら、金縛りにあう。中野区中のサイレンが一斉に緊急地震速報を流す。これ夢なんだっけ現実なんだっけ、と思って 肉体に意識を向けたら、体が動くようになった。スマホを見る。5時58分。何回起きても5時58分の世界。
もう寝れねえわと6時に布団から出て、用意。椅子にかかっていたアウターのポケットを探ったらここ2日間消息不明だったイヤホンケースが発掘された。おかえり。
今日は新卒研修で1日中喋りっぱなしの予定。準備が終わっていないので1時間ほど早めにオフィスに着く。他の部署の研修担当の人がもう居た。なんならその人たちは自分よりも1時間後倒しの勤務時間となっているので、2時間前には出勤しているということになる。お疲れ様でございます。

2024/4/16

起床して即準備。今日は目覚めがやけにいい。悪くない1日になりそうだと思いながら昨日無くしたイヤホンケースを探してみる。家中のものを全てひっくり返しても見つからなかった。前言撤回。今日は槍が降る可能性があります。
新卒の方向けの研修で午後の予定が抑えられている。午前で可能な限り仕事を終わらせ、研修へ。発表を聞いたりなんだりしてお酒。同僚と軽く二次会して帰るか、と思っていたら偉い人たちと会場を出るタイミングが同じになり、流れで一緒のお店に行くことに。21時には帰りたかったのにい! と心の中で泣きながら23時半まで飲む。帰ってシャワーを浴び、糸が切れるように爆睡。

2024/4/15

家を出る時にBluetoothイヤホンのケースも財布も社用携帯もペアの靴下もPCの充電器も見当たらずわたわたする。イヤホンケースだけはついぞ発見できず、頼むから電池切れないでくれと願いながら出勤。
電車の中でスピッツの「涙がキラリ」を聴く。“君の記憶の片隅に居座ることをいま決めたから”という歌詞にびっくりする。今まで当たり前のように耳にしてたけど、よく考えたらこれはすごくいいフレーズだ。
出社。すぐに偉い人会議。早口オタク喋りで乗り切る。「こいつに質問をすると厄介だぞ」感を出すのがポイント。嘘です。話さなきゃいけない内容に与えられた時間が見合わないので必然的にそうなるだけ。
Girls of Internetの新譜を聴く。好き。んoonの新譜を聴く。好き。ゆるふわギャングの新譜を聴く。好き。ほんとうにありがとうございます。
休憩時間にTTHWの最新話を見る。飾らない飲み会の風景だけを移すYouTubeを切実に求めている。

積んでいて手をつけていなかった『ホモ・デウス』を読んでいる。
“歴史を学ぶ目的は、私たちを押さえつける過去の手から逃れることにある。歴史を学べば、私たちはあちらへ、こちらへと顔を向け、祖先には想像できなかった可能性や祖先が私たちに想像してほしくなかった可能性に気づき始めることができる。私たちをここまで導いてきた偶然の出来事の連鎖を目にすれば、自分が抱いている考えや夢がどのように形を取ったかに気づき、違う考えや夢を抱けるようになる。歴史を学んでも、何を選ぶべきかはわからないだろうが、少なくとも、選択肢は増える。”

2024/4/14

リモート。毎週月曜は朝から会議があってその準備時間が必要なため、たいがい在宅にしている……のだが、今日はその会議がなかった。朝、ひとりだけZoomに入って待っていた自分を抱きしめてあげたい。
Googleカレンダーを見て愕然とする。今週の予定がギチギチに組まれており、なかばジグソーパズルの体を為している。15分刻みであっちゃこっちゃ行き来する謎すぎる動線。げんなりしながら研修用の資料を手直し。終わり際に「できればこっちの方向性で……」的な連絡も来てさらにげんなり。来月以降留意します! と元気よく答えて退勤。
おれが今まで留意してきたことがたまっている「意」置き場はもうパンパンなので、来月になったらどこに意を留めたかなんて分からなくなっているだろう。でも意は留めました。たしかに、留めたんです。
同僚から昨日の写真が送られてくる。イヌ、かわい〜!

2024/4/13

ボスの家に遊びに行かせてもらう日。11:30に浅草駅に集合するので、土曜日にしては早起きした。いろいろ準備して、家を出て、コンビニに寄って、出てきたら、自分の自転車が中学生に盗まれんとしているところだった。本当に当たり前の顔をして自分のボロボロの自転車にまたがって出て行こうとしたので、「それおれのやけど……」と声をかける。中学生は「あ?」の口をしながら「ん?」と言って、しばらく黙って、自転車から降りた。
一件落着かと思いきや、遠くから5人くらい中学生(うち2人はなぜかおそろいのアディダスジャージ)がチャリに乗ってこちらに向かってくる。え、これボコされたりする? こんなに理不尽なことある? と焦ったが、すぐに手を出されることもなかった。
自転車を持って行こうとした中学生はなぜかこちらを凝視して一言も発さず、応援に来た中学生も後ろでこそこそ話すだけで何も言わない。本当に2分くらいそんな沈黙が続き、耐えかねて「えっなんの時間これ?」と言ってしまう。するとアディダスジャージの片方が心底驚いた顔で「大阪出身なんですか」と返してきた。「いまおれのイントネーションについて話を広げる時間じゃなくない?」と答えようとしたのだが、気づいたら「大阪じゃなくて、兵庫」と返していた。そこからなぜか世間話。なんと、少しだけ、盛り上がる。最後は「ごめん待ち合わせの時間遅れるからもう行くわ〜」と盗まれかけた自転車に乗って駅へ向かった。30分遅刻した。
ボスの家へ。きれいな家。お犬様が2匹居て、楽しい。最後には自分の足の上で2匹が眠ってしまい、こんなに尊い時間があるのかとびっくりした。上司の家のお酒をたくさん飲み、犬を撫で、なぜか服までもらい、とてもいい土曜日になった。13:00ごろにお邪魔して、22時まで居座ってしまった。迷惑。
帰りの電車で「そういえばチャリ盗もうとしたあいつから謝罪の言葉はもらってないな」と思い至る。まあいいか。

2024/4/12

宇多田ヒカルのアルバムを聴きながら出社。つよい。本当に一日中会議。何も覚えていない。記憶消却装置を使用された可能性。

2024/4/11

起床。valkneeの新アルバムを聴きながら出社。「夜は会食」と思いながら仕事する。明日が朝から晩まで1日会議なので資料などを作った。あんまり記憶がない。
会食で行った店の緑茶ハイが後頭部を殴られたかと思うくらい濃く、びっくりした。会食を設定してくれた人が「あいつらの酒を濃くしてくれ」と店に頼み、我々から情報を引き出そうとしているのかと疑るほど。そんな人たちじゃないんだけどもちろん。いろいろお話を伺って解散。前職は会食に行ったら朝までコースだったのだけれど。いい時代です。

2024/4/10

雨過天晴。起きた瞬間に「今日はジャケット」と念じた。これで大丈夫。
布団から出られず7時までだらだらしてしまう。亀川千代の訃報を知る。「ラメのパンタロン」を聴きながら駅までの道を行く。晴れてはいるが肌寒い。

新入社員研修。「質問が終わらなくて巻かなきゃ時間がやばい」と聞き及んでいたのだが、質疑応答で手が上がらず沈黙の時間が続いた。このままだともらった時間を20分余らす。話と違うじゃァん! と思いながらも辛うじて平静を保った。どうやら毎年我々の部署はこうらしい。なんだよその風物詩。

大喜る人たちの十九人ゆッちゃんwの回答がめちゃくちゃ良くって、感動した。

2024/4/9

リモート。大雨というので身構えていたが、ゴミを出す時間にはそう降っていなかった。気象予報に「バケツをひっくり返したような雨が降る」なんて書かれていたので、ずいぶん拍子抜けだなと思っていたら、家に入った瞬間に土砂降り。風も強い。神様が蛇口を締め忘れ、扇風機を消し忘れたかのごとき暴風雨。
昼頃に家を出たら、至る所で自転車が倒れていた。道の端にはペプシコーラの缶が大量に転がっている。近所にペプシ派が住んでいるらしい。
集中力を欠きながら業務。頭痛が出ていたが家に薬がなく、ずっと額を押さえていた。ふだん、天候が悪い時は脳の輪郭が明瞭になる感じの痛みなのだけれど、今日は前頭葉が額から外側に出たがっているような痛みだった。押さえてなかったらちょっとだけ脳がまろび出ていたかもしれない。
朝から繰り返し「明日と明後日はジャケットを着て出社しなければならない」と念じている。明日は新入社員研修、明後日は会食である。去年もカチッとした服装で研修を行うつもりが、洗濯を全て間違えてパーカーで喋ることになった。今年は人事の方から服装指定が入っている。「ちゃんとやれ」の意が込められているのであろう。
これだけ肝に銘じれば大丈夫……だろうが、明日の朝、通勤の電車で「あ、ジャケット忘れた……やばい今日電脳チャイナパトロールのシャツだ……」となっている自分も容易に想像できる。ジャケットを羽織って寝ることも考えたが、皺くちゃの服を着た冴えない男に研修される新入社員が不憫なので控えることにする。

2024/4/8

リモート。毎週月曜の朝は定例の会議が入っている。この会議は偉い人が勢揃いなので、週初めの朝イチでやるにはハードルが高い。が、原宿さんの「ここを爆破したら経験値すごい入るね」の気持ちで毎週乗り切っている。

冷たい湖上をゆるやかに進むアヒルボートのごとく、仕事。数値チェックと資料作成と諸所の折衝。
明日は大雨が降るらしい、とメンバーに教えてもらう。明日もリモートにすることを即断。わざわざ濡れ鼠になって会社に行く必要もあるまい。部署全体に「明日大雨らしいんでリモートがいっすよ」と伝えると、勤怠報告用のチャットルームがわらわら動き出して面白かった。濡れたくない、という強い意志を感じる。おれたちャ濡れたくない部濡れたくない課。

2024/4/7

5時ごろに目が覚める。うまく寝付けない。枕元にPCがあったため、そのまま作業。気付いたら9時ごろになっており、絶望。予定がなければ寝たのだが、14時から不動産屋の内見が待っている。こんなに眠たい状態で家選んで平気?
板橋の不動産屋。2軒内見。1軒いい家があったが、直前に申し込みが入っていた。結局、同じような間取りの小竹向原の物件に決める。内見はしていないが、まあ、なんとかなるでしょう。
板橋の北海で飲む。牛乳ハイを飲んだ。名物らしい。早く起きすぎて眠たくなってしまったが、飲んでいたひと……一緒に住む予定の人が桜を見ながら一缶飲みたいというので飲むことに。
これから新しい暮らしがある。たのしみでもあり、うんざりもする。引っ越しの楽しい部分だけやりたい。家具や家電を好きな人とやいのやいの言って選び、新しい生活の展望について話したい。お金の話とか、引っ越し作業はしたくない。とにかく荷造りが嫌。助けてほしい。
板橋駅前にタワーマンションが建っていた。「いつかタワマンに住むかあ」と冗談で言ったら、そこから「タワマンじゃなかったら何マンに住みたい? クワマン?」とくだらない会話に流れ、最後には「28歳でクワマンの箸の持ち方が終わってること知ってるの、世界でおれだけだよ」と口にしていた。どういう会話の流れだったかは覚えていない。一緒にいた人はスーパーの入り口でゲラゲラ笑っていた。五月から、この人と生活を共にするのである。たいそう愉快なものになるといい。

2024/4/6

起床即花粉症の薬を摂取。目が覚めて起きるというより、鼻が詰まり呼吸ができないため覚醒する感じ。ティッシュで鼻を噛んだら、「きゅゥん」と音がした。犬が悪いことをした後に反省している時の声みたいな音。鼻の奥で柴犬がトイレットペーパーをめちゃくちゃにしたりしているのかもしれない。

出かける前に少しだけ内田百閒の『大貧帳』に目を通す。電気代についてぐちぐちと文句を垂れる百閒がめちゃくちゃ書いていた。
この冬、深川で四十軒ばかり焼けたのは、電気を消された家の蝋燭が倒れた為ださうであり、函館の大火もさうらしい話である。電燈の燈りよりは火事の方が壮大で面白い。電燈料を二ヶ月も待たないで、一月分一日でも遅れたら、すぐ消すことにすればいいと思ふ。大火事になつたら、早速飛び出して、見物しようと楽しんでゐる。
ー「風燭記」内田百閒

めちゃくちゃ言ってるなこの人。
その後、友人と会う。許しがたい蛮行の話。

2024/4/5

リモート。8時30分まで寝る。業務。色んなツールで連絡が来るので、色んなツールで返信する。統一せえや、とは思うのだが様々な事情が入り混じっているのだろう。俺なりの事情ですと押し通せば伝書鳩とかボトルメールとかで連絡できるのかもしれない。あらゆる事情を捏造していこうと決意。
昼休み、急に見たくなってYouTubeでDr.ハインリッヒのネタ、『砂漠』を見る。”この世にはね、伏線を回収しない物語があるのです“。

8時半まで寝たのだけれど、業務終了後に目がしぱしぱしてきたので30分ほど寝てしまう。最近はひねもす薄く眠い。テキストにして思ったのだが、もしかしたら花粉症の薬が悪さをしているのかもしれない。夕方ごろに薬飲んだもんな。花粉症の薬のパッケージを改めて見たら、よく訴求されている「眠くならない」的な文言が見当たらなかった。この薬は、ちゃんと眠くなるやつ。夕寝してしまったので夜更かしした。

2024/4/4

昨日は酒を飲まずに即寝。久しぶりに中途覚醒もなく快眠。が、昼頃に猛烈に眠気が来て休憩時間で仮眠した。原因を探ってみたのだけれど、昼ごはんに炭水化物を摂りすぎたのが原因かも。パスタとメロンパン食べちゃった。食べたかったから。おれは山賊なので食いたいものを食い、眠りたい時に眠ります。一方、月初対応に追われる会社員でもあるので、すぐ起きて証憑の確認をカチカチやりました。

社外とのミーティング中、身体がままならず終わってしまい、大汗をかいた。精神は比較的健やかなのに。

2024/4/3

昨日の飲み会の後うまく寝付けず、全体的に最低の身体で目が覚める。昼から雨模様であることを認識していたのに、家を出る時は降っていなかったので、傘を持たずに家を出る。そして昼に「雨降ってる! 傘持ってない!」と騒ぐ。人生ずっとこんな感じ。

新卒の方々が別のフロアで集合研修をしているらしい。喫煙所に行くと名札をつけた弊社の新卒が死んだ顔で煙を燻らせていたりするので、焦る。「外では名札取りましょっか!」と言うのだが、相手からしたら同じ会社かもわからんやつが急に話しかけてくるのだから可哀想である。他の会社で名札付いちゃってる人にも注意を促して、3ヶ月後ぐらいに「あいつ誰だったんだろう」と悩ませるのもありかもしれない。嘘です。なしです。

会社の置き傘を借りて帰宅したのに、傘をさす体力すらなかったので小雨の中を自転車でえっちらおっちら進む。スーパーに入った時に、友人から「高円寺居た? 見かけたかも」と連絡が入っていたことに気づく。こんなゾンビみたいなところを見られたのが少し恥ずかしい。もっと元気な自分を見てほしくて「まだいる?」と返したが、タイミングが合わず会えなかった。もし会えたら控えめなダンスとかできたのに。

2024/04/02

6時半ごろにアラームで起きたものの、布団を出たのは7時10分。花粉がひどく、朝の用意中に7億回くしゃみ。あらゆる動作の合間に「鼻をかむ」が入り込んでくるため、脳がオーバーヒートする。アイロンを2回かけたり、時間もないのにコーヒーを飲もうとケトルに水を汲んだり、電車で読みたい本を探したり、その本をソファの上に置いたまま家を出たりした。

粛々と仕事。夜に会社の飲み会があった。部署の人数が膨れ上がり、店を取るのも一苦労。一苦労と書いたが仕事ができる人がお店から席順まで全部決めてくれた。本当に助かる。しかし酒席のベスト人数は3人〜5人だなと痛感した。奇数だと空いてる席に荷物置けるし。

2024/4/1

夢の中で「眠れないよう」とうじうじしていた。寝てるっちゅうねん。5時前に目が覚めてしまい、布団の中で二度寝を試みていたところに雨音。ざあざあ降り。洗濯物を慌てて取り込んだら身体が完全に起きてしまい、諦めてスーツにアイロンをかける。今日は入社式に参加する。入社式の朝にこんな雨なんて縁起悪いなと思ったが、家を出る頃には晴れていた。

電車に揺られながらハイツ友の会の解散報告を再度読んだ。有害な壮年男性性を獲得しないために、自分が28歳の男であることに常に自覚的でなければならない。お笑いに限った話ではなく。

入社式。6回くらいお辞儀して、後は座っているだけだった。偉い人が社名を噛みまくるので、そない言いにくいなら他の名前無いんか、となった以外はつつがなく終わる。

月初の営業日でいろいろやることはあったが、いつも行っていた中華屋さんのお弁当の値段が上がっており、ショックで何も手につかなくなる。この会社に入った頃はボリューム満点の日替わり弁当が500円だった。それがいつの間にか600円になり、そして今日700円になった。安さで選んでいたわけではないのだが、今日ばかりは口の端を噛みながら別のお店に行く。

最近始まったpodcast、「プログラ!サクユミとヤマコンのお金のラジオ」で、投資家のヤマコンさんがアクティビズムに目覚めたきっかけとして個人のお弁当屋さんが無くなったことを挙げていた。1人の消費によって存続するお店もあるだろう。けれど、1人がどれだけ通っていても値上げすることも、閉店することもある。やっぱり声を上げていかなきゃいけない。オフィスで高らかに「みんなで、お弁当を、買いに行こう」と叫ぼう。




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